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トピックA

3次元ボリュームデータにおける物体境界の定義と探索アルゴリズムに関する研究

概要

多面体的複体(組合せ位相幾何学)を用いた3次元ディジタル画像空間への位相の導入方法を提案し, その位相空間において離散曲面,境界等の定義を位相的矛盾なく与えました. その理論的枠組みにより, 境界における曲面の位相構造を保証した3次元境界探索アルゴリズム (境界が三角形分割された曲面として得られる)を提案しました. 曲面の三角形分割は,可視化,数値計算などによく利用されます. この研究は,平成7年4月から平成10年3月に千葉大学において 博士論文として取り組んだ主要研究課題の一つです. その後,平成12年10月から平成14年10月にフランスESIEEに 客員研究員として滞在中に,未解決だった18近傍への適用問題(それまでは6近傍,26近傍のみ 適用可能でした)に取り組みました. そのときの研究成果として,上記の理論をさらに一般化することにより, 3次元境界探索アルゴリズムの適用範囲を拡大することに成功し, さらに,他の境界探索手法で得られる境界との関係も明らかになりました. その結果,手法の理論的位置付け, そして連続空間と離散空間における理論の違い(例えば,境界点は常に曲面を形成するとは限らず, 曲面形成のためには無視すべき点もあること)を示すことができました. 最近では,アルゴリズムの高速化を試みています.

結果

マウスによる物体操作が可能です.

離散球体
( Volgenにより作成)
離散球体の6近傍組合せ境界

離散球体の18近傍組合せ境界

離散球体の26近傍組合せ境界

参考文献

博士論文 ; 学術専門誌 [1, 2] ; 国際会議 [1, 2, 5, 9, 21]

 

Yukiko Kenmochi
Last updated: 2/4/2004